今回は、未経験からインフラエンジニアになるためのロードマップを紹介しようと思います。
私自身、日々の業務の傍ら、スキマ時間でわからない概念や自分に足りない部分を補ってきたので、その経験も踏まえて初学者がどういう流れで学んでいけばいいのかを記しておきます。
本記事の中には、自分が読んでタメになった本も紹介しているので、興味がある方は是非お手にとってもらえると幸いです。
Step 1: Linuxの基礎

インフラエンジニアにおいてまず大事になるのが、Linuxの操作がある程度分かることです。ここで「ある程度分かる」というのは、以下のことを指します。
- 基本的なコマンドが使える。
- ディレクトリ構成を知っている。
ひとまず上記のことができるだけでも、ファイルの編集や削除、ログの調査などができるようになるので、これらの能力は必須になります。
このブログでも、Linuxのコマンドに関しては以下の記事で紹介しているので、もしよかったら参照していただけると幸いです。
また、Linuxの仕組み自体を体系的に学びたい場合は以下の本がおすすめです。この本はLinuxカーネルの仕組みをイラスト付きで丁寧に解説してくれてます。また、理論的に書いている部分を実際に確認するためのスクリプトも載っているので、実際に手を動かしながら学べるという意味でおすすめの本になります。
Step 2: ネットワークの基礎

Linuxの基礎でサーバのあ使い方の基礎を学んだら、次はネットワークに関して学ぶことをおすすめします。これにより「どのように通信を行うのか」であったり「プロトコルとはなにか」が理解できるようになります。
インフラエンジニアにおいては、いかにして通信を成立させるかというのが重要な要素の一つであるため、本を一冊読破しておくと、あとで必要な知識を一気に身につけることができます。
自分のおすすめの本は以下です。この本は結構読むのが大変ですが、その分基礎力は確実につきます。OSI参照モデル、TCP/IP、ルーティング、有名なプロトコルの説明がふんだんに盛り込まれているので、この1冊を理解すればネットワーク関連の業務においては理論的にわからない点はなくなると思われます。
また、この本の内容からは外れますが、このブログにおいてもサブネットマスクを数学的に捉えるような記事も書いてるので、もしよければこちらも御覧ください。
Step 3: クラウドでの構築

ネットワークの基礎が理解でき、データがどういう流れで動くのかが分かれば、次はITインフラの構築の経験を積むのが良いです。実際に自分で構築することで、成功体験にもなりますし、本で学ぶ以上の理解を得ることができます。
特に、近年ではクラウド環境上にシステムを構築することが多いため、有名クラウド環境の使い方はある程度知っておいたほうが業務をするうえで重宝されます。
クラウドと言っても色々ありますが、まずはAWSから触って概要を掴むと良いと思います。その際に自分がお世話になったのは以下の本です。
この本は、AWSアカウントの作成から基本的なセキュリティ設定(ルートユーザではなく普段はIAMユーザを用いる等)から書かれているので、AWSを扱うときのお作法を学ぶことができます。
また、実際のインフラ構築についても丁寧に書かれているため、一冊理解するだけでおおよそのAWSの使い方は学ぶことができます。
近年はAzureやGCPの利用も増えてきたので、自分の業務内容や興味によって学んでみることをおすすめします。
このブログでも、AWSを用いた記事はいくつか書いているので、もしよろしければ御覧ください。
Step 4: コンテナ技術

近年は、VMと同じかそれ以上にコンテナ型仮想化を前提とし
た現場も多くなってきています。そのため、今後はKubernetesやDockerといった技術を知っておいたほうが、インフラエンジニアとしての自身の価値を高めることにつながります。
また、コンテナ技術はコードで管理されるため、Terraform や Ansible といった Infrastructure as Cod (IaC) を実現するためのツールとの親和性が高く、これらのツールと連携することでインフラの完全自動化が可能になります。
そうすると、実対応をする必要が少なくなり、結果的に自分の時間単価が高まることにつながるため、学んでおいて損はない技術だと考えます。
自分の経験上、Dockerは公式ドキュメント等で学ぶことができましたが、Kubernetesの方はかなり難しいと感じたので、本で勉強することをおすすめします。
特に、以下の本はローカルでのKubernetesの実行環境の構築から、Kubernetesクラスタの作成などを丁寧に解説してくれているので、かなりおすすめの本です。
このブログでも、DockerとKubernetesについては解説をしているので、もしよかったら以下の記事もご覧ください。
まとめ
今回は未経験からインフラエンジニアになるために必要な知識・技術を紹介しました。もちろん、これらのすべてを完全に理解してからでないとインフラエンジニアになれないということではありません。
やはり実際の現場において学ぶこともたくさんありますし、勉強だけでは身につかないマインドというのもあります。そのため、今回紹介したような技術に関わる初歩的な部分を理解し、現場での使われ方や運用の仕方みたいなのは、ITインフラの案件に参画して学んでいくというのが良いと考えています。
ただ、そうは言っても実際に人から学んで理解したいという方もいらっしゃると思います。そういう場合は、以下のサービスを活用してみてください。
今回の記事が、インフラエンジニアになりたい人の一助になれば幸いです。ここまで読んでいただきありがとうございました!
現役のエンジニアから学ぶことができます。また案件を実際に受注して本番と同じ環境で作業することにより、独学ではなかなか掴むことができない実務の部分まで学ぶことができます。